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哀夏3 [懐かしい]

自分でも不思議なくらい一生懸命にキャンプのやるべきことをこなしていく。そして食事の支度も竈門作り火起こし、飯盒炊爨、大鍋でカレーを作るのも先頭に立ってやる。いつもなんだか消極的で斜めに見る僕の変わりようにみんな驚いていた。食事も終わりキャンプファイヤーになるとまた無気力な僕に戻る。でも、キャンプファイヤーが消えて満天の星の下、おのおのテントに戻る時、すれ違いざまに、あんなSくんもありなんだねと言って一人の女の子が僕の手のひらに何かを握らせた。暗くてよく読めなかったから、翌日の朝に開いてみた。そこにはあんなS君も好きよと書いてあった。でも、返事が欲しいのかわからない、しばらくそのままにしていた。結局、その恋はそれでおしまい、一番好きな子だったのに。
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