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追憶の白い頬 [昔語り]

どこかで嗅いだ香りを振りまいて
夕映えは白い頬を一層赤く染めていく
夏服の人は遠い昔の写真のように
僕の心の中に張り付いている
握った手の汗も触れた髪の残り香もそのままに
橋の上で見た蜻蛉の儚さと
過ぎ去りしものへの哀惜

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