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儚い想い3 [昔語り]


教室の窓側の席から
僕がずっと見ていたのは
青空でもポプラの木でもなく
グランドを走る君だった
誰も僕のことなど気にしない
けれども僕はこの場所で
夢の続きを見続けた
周回遅れの日々にさえ
爽やかな風を起こして
懐かしく香しいひと時を
君を見つめるだけで抱きしめた
会えないとか最後だとか
そんなことどうでもいい
何より胸の鼓動と涙と
僕がここにいる

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儚い想い2 [昔語り]

過ぎ去り日々は瞼の向こうで輝いていた
僕が僕であの子があの子で
何も飾り気のない確かな日々
下から見上げるあの子の顔は
何にも増して幸せをくれた
言い訳なんてしたくはないけど
お互いの幸せを壊してみたい
そんな心が重なって細い糸が切れた
こんな世の中こんなことが
当たり前のようにあって
ありがとうの言葉さえ忘れ去られて
遥かな思いは沈んで消えてった

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