悔恨の残像 [想い]
何度も何度も目の前に現れる
自分が過去に犯した過ちや嘘をついたこと
これは本当に発達障害のせいなのか
それともただ心が弱いせいなのか
発達障害に似せて逃げていたのではあるまいか
子供の頃そんなものは知らなくても
なんとなく心に病があるように見せていたのではないか
心が腐っている証拠ではないか
ああ俺は生きていく価値がないのか
自殺しようとする衝動に襲われるのは
自分がつまらないものと知っているからか
こんな考えになるときのやるせなさは死ぬより辛いようだ
僕の薄汚れた後ろ姿は見せないように隠している
だけどみんな知っている
自分が過去に犯した過ちや嘘をついたこと
これは本当に発達障害のせいなのか
それともただ心が弱いせいなのか
発達障害に似せて逃げていたのではあるまいか
子供の頃そんなものは知らなくても
なんとなく心に病があるように見せていたのではないか
心が腐っている証拠ではないか
ああ俺は生きていく価値がないのか
自殺しようとする衝動に襲われるのは
自分がつまらないものと知っているからか
こんな考えになるときのやるせなさは死ぬより辛いようだ
僕の薄汚れた後ろ姿は見せないように隠している
だけどみんな知っている
そうだったね [昔語り]
マスクの上に覗く優しそうな眼差し
どこかで見たようだと目をつぶった
風が通る電車の中で
胸が痛くなる香りが鼻をくすぐる
そういえばこんな香だったねと
君のことを思い出す
忘れることができないのなら
もう消えてなくなれと思っていたのに
30年も昔のことなのに
どうして蘇るんだろう
辛い思いをさせた後悔なのか
でも一番辛かったのは僕のほうかもしれない
そんなこと絶対言えないけれども
自分を不幸にすることが術だった
子供だったんだね
どこかで見たようだと目をつぶった
風が通る電車の中で
胸が痛くなる香りが鼻をくすぐる
そういえばこんな香だったねと
君のことを思い出す
忘れることができないのなら
もう消えてなくなれと思っていたのに
30年も昔のことなのに
どうして蘇るんだろう
辛い思いをさせた後悔なのか
でも一番辛かったのは僕のほうかもしれない
そんなこと絶対言えないけれども
自分を不幸にすることが術だった
子供だったんだね
善光寺道 [たび]
駅から善光寺への道をほとりほとりと歩いて
いつものように参道の店を覘く
この時期は栗と葡萄と林檎が
いかにも買ってくれと並んでいる
だけどいつも買うのは姫林檎
昔はどこでもあったのに
最近は東京では見かけることが少なくなった
見かけても酷く小さくて酸っぱいか
ぼそぼそとして味気ない
だけどここに来れば必ずある
しかもお手頃価格とあれば目星をつけて
帰り道に唐辛子ををそそくさと買って
あとは栗菓子屋でおこわを食べて
持ちきれないほどの姫林檎
今年は出来なかったけれど
きっと来年はまた
いつものように参道の店を覘く
この時期は栗と葡萄と林檎が
いかにも買ってくれと並んでいる
だけどいつも買うのは姫林檎
昔はどこでもあったのに
最近は東京では見かけることが少なくなった
見かけても酷く小さくて酸っぱいか
ぼそぼそとして味気ない
だけどここに来れば必ずある
しかもお手頃価格とあれば目星をつけて
帰り道に唐辛子ををそそくさと買って
あとは栗菓子屋でおこわを食べて
持ちきれないほどの姫林檎
今年は出来なかったけれど
きっと来年はまた
2021-11-18 08:00
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秋の三差路 [昔語り]
好きだからってそんなことたった一度言った
影が延びる寒い秋の帰り道
あの三差路を越えたら離れてしまう
心に決めて君に伝えた
そのまま一目散に自転車を飛ばして
少し泣きそうになって家に着いた
でもここまでで心使い果て
その先の返事は聞かなかった
だからあの子はいつも通り
柔らかな笑顔をためて見ている
そのままさようならの日が来て
また帰り道今度はあの子が
僕に好きだからって
それからどうなったかは言えませんけれど
影が延びる寒い秋の帰り道
あの三差路を越えたら離れてしまう
心に決めて君に伝えた
そのまま一目散に自転車を飛ばして
少し泣きそうになって家に着いた
でもここまでで心使い果て
その先の返事は聞かなかった
だからあの子はいつも通り
柔らかな笑顔をためて見ている
そのままさようならの日が来て
また帰り道今度はあの子が
僕に好きだからって
それからどうなったかは言えませんけれど
ストップかリタイヤか [ためいき]
もう何度やめようかと思っていた
それでもその悲しげな白い頬を見ると
言えなくなってしまう
僕はうつろな目の中で何を見ていたのだろう
だけど自分では言えなくて
少しづつ離れて行くように仕向けた
いつの間にか離れて行く
君はほかの誰かを好きになって
僕はまた空虚な空を見つめている
嫌いになったわけじゃなく
ちょっとしたほっとする瞬間を壊したかった
そんなことに巻き込んでしまってごめん
僕はこういう悲しい人ですから
これでよかったと思ってください
僕の勝手なわがままとわかっている
それでもその悲しげな白い頬を見ると
言えなくなってしまう
僕はうつろな目の中で何を見ていたのだろう
だけど自分では言えなくて
少しづつ離れて行くように仕向けた
いつの間にか離れて行く
君はほかの誰かを好きになって
僕はまた空虚な空を見つめている
嫌いになったわけじゃなく
ちょっとしたほっとする瞬間を壊したかった
そんなことに巻き込んでしまってごめん
僕はこういう悲しい人ですから
これでよかったと思ってください
僕の勝手なわがままとわかっている
あわただしい在宅 [ためいき]
在宅勤務はいいように見えてどうかな。宅配は毎日のように来るし昼飯は外へ出るにもコンビニでもルーチンは飽きてくる。洗濯や洗い物も妻が帰ってくる前にやらなきゃいけない。夕食の買い物と調理もある、リモート会議もあるし突然の呼び出しもある。いつも、会社には朝一(7時出社)で出ているから在宅の時は2時間以上寝ていられる、はずのなのだが、4時50分にやっぱり起きてしまう。二度寝なんてできないし、はっきり言って人といたくないから朝一で行っている。ほかの人が定時だと確実に2時間対面時間が減る。発達障害は乗り越えられないからこうやって自分の負担を減らす。それでも俯かず振り返らず停年まで。
僕が終わるまで [うた]
白紙の手紙が頭の中を占拠してゆく
僅かな希望も見えなくなった
この頭の中が少しづつ縮んでゆくのがわかる
笑って受け入れるには心が弱すぎる
壊れてしまった心が一層軋んで泣いている
何もない瞬間がつながっていく
涙は溢れるのに心は何処へ行った
飲むべき薬もわからない
目に映るものすべてが絵画のように
現実からは遠くなる
終わりを見ることなく終わる
僅かな希望も見えなくなった
この頭の中が少しづつ縮んでゆくのがわかる
笑って受け入れるには心が弱すぎる
壊れてしまった心が一層軋んで泣いている
何もない瞬間がつながっていく
涙は溢れるのに心は何処へ行った
飲むべき薬もわからない
目に映るものすべてが絵画のように
現実からは遠くなる
終わりを見ることなく終わる
長野では [たび]
駅から善光寺への道をほとりほとりと歩いて
いつものように参道の店を覘く
この時期は栗と葡萄と林檎が
いかにも買ってくれと並んでいる
だけどいつも買うのは姫林檎
昔はどこでもあったのに
最近は東京では見かけることが少なくなった
見かけても酷く小さくて酸っぱいか
ぼそぼそとして味気ない
だけどここに来れば必ずある
しかもお手頃価格とあれば目星をつけて
帰り道に唐辛子ををそそくさと買って
あとは栗菓子屋でおこわを食べて
持ちきれないほどの姫林檎
今年は出来なかったけれど
きっと来年はまた
いつものように参道の店を覘く
この時期は栗と葡萄と林檎が
いかにも買ってくれと並んでいる
だけどいつも買うのは姫林檎
昔はどこでもあったのに
最近は東京では見かけることが少なくなった
見かけても酷く小さくて酸っぱいか
ぼそぼそとして味気ない
だけどここに来れば必ずある
しかもお手頃価格とあれば目星をつけて
帰り道に唐辛子ををそそくさと買って
あとは栗菓子屋でおこわを食べて
持ちきれないほどの姫林檎
今年は出来なかったけれど
きっと来年はまた
すきだから [昔語り]
好きだからってそんなことたった一度言った
影が延びる寒い秋の帰り道
あの三差路を越えたら離れてしまう
心に決めて君に伝えた
そのまま一目散に自転車を飛ばして
少し泣きそうになって家に着いた
でもここまでで心使い果て
その先の返事は聞かなかった
だからあの子はいつも通り
柔らかな笑顔をためて見ている
そのままさようならの日が来て
また帰り道今度はあの子が
僕に好きだからって
それからどうなったかは言えませんけれど
影が延びる寒い秋の帰り道
あの三差路を越えたら離れてしまう
心に決めて君に伝えた
そのまま一目散に自転車を飛ばして
少し泣きそうになって家に着いた
でもここまでで心使い果て
その先の返事は聞かなかった
だからあの子はいつも通り
柔らかな笑顔をためて見ている
そのままさようならの日が来て
また帰り道今度はあの子が
僕に好きだからって
それからどうなったかは言えませんけれど